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石川 法人; 大久保 成彰; 田口 富嗣
Nanotechnology, 26(35), p.355701_1 - 355701_8, 2015/09
被引用回数:30 パーセンタイル:74.62(Nanoscience & Nanotechnology)UOの模擬物質として研究されることが多いCeOセラミックス材料に、200MeV Auイオンを斜入射方向から照射し、照射後試料を透過型電子顕微鏡(TEM)で微細観察した。その結果、イオン一つ一つが照射表面に形成するナノサイズの隆起物(ヒロック)が、試料表面に形成されるだけでなく、試料端のクラック面にも形成されることが分かった。試料端のヒロックは、TEMで直接観察することが可能なため、ヒロックの結晶性が本研究で初めて明らかになった。観察されたヒロックは、ほぼ均一で結晶性を有していること、さらには結晶方位が母相と同じことが分かった。さらに、ヒロックが球状形状をしていることが分かったので、表面に入射したイオンの入射点において材料の局所的な溶融を引き起こし、溶融した隆起物が表面張力によって球状に変化したプロセスが示唆された。
大越 啓志郎*; 遠田 俊一*; 志村 憲一郎*; 山口 憲司; 寺井 隆幸*; 山脇 道夫*
Physica Scripta, T94, p.16 - 20, 2001/10
被引用回数:2 パーセンタイル:20.74(Physics, Multidisciplinary)イオン駆動透過(IDP)と原子駆動透過(ADP)の挙動の違いを調べるため、Nbに対するADP実験を行った。温度依存性に関してADPの場合、500~1000Kの範囲で中間の温度で極大となることが判明し、IDPやGDP(分子駆動透過)の場合とは異なる様相を呈した。現象論的な「再結合係数」を仮定し、下流側表面直下でのバルク水素密度を評価した。計算機シミュレーションにより、実験条件下では密度は深さ方向に関してほぼ一様となることを明らかにした。シミュレーションでは、超高真空下で行われた実験であるにもかかわらず上流側において侵入する原子流速と表面直下の水素密度の間で擬似平衡が成立するとしたが、実験で観測された特異な温度依存性を定性的に説明することができた。